らいぶろちゃんねる

「引退」は ちょっと長めの ログアウト
ROへっどらいん。
2chへっどらいん。
にゅーすさいと
短レス・動画・画像・その他
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
コピペの500記事目は、私の好きなこのお話を。
LiveROではなく、昔VIPに書きこまれたものです。
こちらからの転載です。


145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:16:11 MvLkWeQB0
うーん
こんなところで告白することじゃないけど、
俺、ROで♀キャラ使ってはじめたんだよな
銀色の長い髪の剣士が可愛かったから、イメージで
チャット下手で、ソロでやってたんだよ


149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:20:46 MvLkWeQB0
戦いに疲れて首都のはずれの草原の木陰で休んでたんだ
ボーっとしてたらいつの間にか隣に知らない男の人が座っててさ
なんか話しかけられたんだよ


154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:23:52 MvLkWeQB0
最初はちょっと怖くて、逃げようかと思ってたんだけど
その前にいきなり変な人にいじめられたりしたのもあったんだろうな
でもそいつは優しくていい奴で、時間忘れて話し込んじゃって
いつのまにか仲良くなっちゃったんだ
その人がいろいろ教えてくれてさ
その人はプリーストっていう職業だったんだ


158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:28:51 MvLkWeQB0
そいつと会うまでは首都プロンテラっていうところと、港町イズルードっていうところと、
その町と町を繋ぐ草原と、そのはずれにある砂漠と、その先のポリンっていう可愛いモンスターがいるところしか知らなかった
そいつは優しくて、初心者で何も知らない俺に一から教えてくれた 装備も貸してくれた


162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:33:27 MvLkWeQB0
俺は、その草原の木陰でいつもログアウトして、ログインすると決めていた 意味はないが、そういうきまりだった
だから俺がログインすると彼はいつも目覚めた俺の横に妙なタイトルのチャットを出して座っていた 寝ていることもあった
俺はいつも決まって無口だった たまに口を開いても無愛想だった
俺が冒険に出かけようとすると彼はついてきて、俺が死なないように回復魔法や支援魔法を唱えてくれた
最初は悪いような気もしていたが、彼のいうところによると、俺のレベルが彼のレベルに近づき、PTを組むと勝手に経験値が入る仕組みになっているらしい
公正な取引、投資なのだそうな


168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:41:52 MvLkWeQB0
俺ははじめこそ彼につれない態度をとっていたが、次第に彼と冒険に出ることが当たり前になっていった
いつしか彼は俺の生活の一部になっていた 無口な俺と機関銃のように喋る彼 それはいつもの日常だった
ふたりっきりで毎日過ごした 一日中イズルードの船着場で彼の話を聞いたり、草原をずっと散歩したり、
おもちゃの国でケーキを集めたり、空中都市の城中の図書館でふたりで一日中本を読んだり(ゲームをつけっぱなしにして読書をした)
時には彼の友達と一緒に恐ろしい古城で魔王を見学することもあった 毎日が楽しかった


174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:49:55 MvLkWeQB0
そんな平和な毎日に変化が訪れた
それは、夏の終わりの涼しげな夕方だった
彼が突然妙なことを尋ねたのだ
「夏影はボクのこと好き?」
俺は返答に窮した
彼は俺を女だと思っていたようだ
俺は本気で困った 全力で困った


176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:52:55 MvLkWeQB0
今、男だと言わなければ彼を傷つけてしまうのではないか
しかし男だと言ってしまえば、彼の気持ちは宙ぶらりんになってしまう
どうすればいいのか、本当に困った
そこで俺はふと気づいた
好きか、と聞かれれば、好きだ、としか言いようがない
事実俺は彼に何か特別な感情を抱いていた
それは恋だったかもしれないし、純粋に彼の人間性への憧れであり、信頼であったかもしれない


179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 06:56:13 MvLkWeQB0
だが俺は彼を女性から見た男の子として見ていた
彼は俺を無口で妙なお姉さんとして見ていた
俺は彼の中の俺というイメージを壊すことを恐れたのかもしれない
また、彼に男だと言えば、彼は去るかもしれない
俺は怖かったのだ だから彼に嘘をついた 一生消えない嘘だ
「私は女だ」と


183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:02:03 MvLkWeQB0
それからの俺の心は夏の嵐のようだった
彼を裏切ったという罪の意識と
彼が俺に抱く特別な想いが交錯して、ごうごうと吹き荒れた
・・・俺は彼を受け入れた 彼の魂の全てを受け止めた
彼が俺を好きだという想いはとても崇高なものに思えた
俺にはそもそもそういうケはない つまり同性愛など気味が悪いと思っていた
だが彼を受け止めるということはそれを肯定することだった
俺は男だ いくら思考が女性に偏っているとしても、
俺は男なのだ。そして彼も男だった。それが所謂悲劇なのだろうと思った
それは背徳でもあった 彼は俺が男だと知らないのだ 深い裏切りだと思った


190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:07:31 MvLkWeQB0
以前よりも彼は俺と一緒にいたがるようになった
どこに行くのでも彼と一緒だった ・・・つまりひと時も離れなかった
彼が俺の名を呼ぶたびにドキドキした 心臓が高鳴って胸の奥の一番柔らかい場所がぎゅっと締め付けられた
俺はあろうことか彼に恋心を抱いていたのだ もうおかしいなどと感じる暇もなかった
心のすべてで彼を感じていた 一分一秒を大切に生きた 女としての恋だった
そう、俺はネカマになっていた 心さえも


193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:13:32 MvLkWeQB0
学校の帰り道、図書館で本を読んだ
ゲームから少し距離を置こうと思った
きっと錯覚なのだと 俺は男なのだと
手に取る本は性とか、愛とか、恋とかの本だった

だが俺を導いてくれるような本は見つからなかった
当たり前だ 仮想世界で女として男を好きになった人間なんてほとんどいない
俺はとんでもない異常倒錯者だ

それでも彼と会うのはやめられなかった
彼は俺の持っていないものをすべて持っていた
彼と俺でひとつの人間だった 少なくともそのときはそう思っていた


203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:21:02 MvLkWeQB0
昼も夜も彼のことばかり考えていた
そして女になることばかり考えていた
彼好みの美少女になれたらどんなに素晴らしいだろうか
しかしそれは妄想だ ふと覚めれば俺は男だ
華奢で色白で、小さな頃はよく女に間違えられたが、確かに男だ
それが苦しかった 男はどう頑張っても女にはなれない
世の中の普通の人間はこのような苦しみなど経験しないのだろうと思った
男と女どうし、愛し合って結ばれるのだと


209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:27:34 MvLkWeQB0
ふとしたことで、彼と俺は一線を越えた
チャット上でセックスを疑似体験する行為をしたのだ
チャH、と呼ばれるものらしい
俺は女になりきった 彼が自分を際限なく求めるのをうれしいと思った
二人ともどこか似ていた 想像力が強い、とでもいうのだろうか
彼のつむぐ文章は俺の心を締め付けていくつもの言葉を生んだ
彼は自慰をしているようだったが、俺はとてもそういう気になれなかった
俺は彼が喜んでくれればそれでいいと思った
何度も行為に及んだ
首都の宿屋ネンカラスで
民家のベッドで
森の中で
時には街中でチャットを出して、やった


216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:34:23 MvLkWeQB0
そんな虚偽と背徳の上にある平穏も、いつまでも続かなかった
いつしか彼は"私"と"現実"で会いたいとこぼすようになった
仮想空間では我慢できないと 彼は奥手だったが、情熱家だった
俺はついに追い詰められた 言うしかなかった

"男"だと


223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:40:08 MvLkWeQB0
俺は怖くて体が震えた
言って、すぐにログアウトした
ベッドにもぐりこんで少し泣いた

・・・それから2週間、ログインしなかった

他人を痛いほど好きになったのは初めてだった
初恋は女性だった 教育実習の女の先生だった
彼女は俺を子供としてしか見ることがない
そんな感覚と、彼と俺の関係は少し似ていた
叶うはずのない恋を、ネットは創り出し、そして叶えさせた

それは未完成だった 男は女にはなれなかった
あと何百年かかるのだろう 性別を完全に超えることができるまでは


237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:51:06 MvLkWeQB0
2週間、俺は魂の抜けた人形のように暮らした
彼の存在は大きかった 俺の心の中枢部分を大きく占有していたのだ
俺は自分を何度も何度も責めた なぜ嘘なんてついたのだと
自分が傷ついたことよりも、俺は彼が心配だった
体を合わせるだけなら、心は遠くにあってもできる それは単なる交尾だ 生物学的で科学的な行為だ
俺と彼は心と心の一等敏感で傷つきやすい部分をこすり合わせた 傷跡を舐めあう動物のように
彼はその傷口を俺に全て曝け出したのだ 俺を信頼していた だから俺はうれしかった
だが俺は、どうだ 最低な人間だ 嘘をついて隠していた 彼は壁に向かって愛をささやいたのと同じだ
彼が曝け出した心にナイフを突き刺して逃げたようなものだ

俺は最低だ


244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 07:56:21 MvLkWeQB0
あの日から2週間と少したったある日、俺は意を決してログインした
謝ろうと思ったからだ 謝って許されるような問題じゃないことは自覚している
でも、それでも、謝らずにはいられなかった 彼のことを愛していたからだ
陳腐な言葉じゃない 彼を人間として深く愛していた 
彼は行動で、愛は相手に注ぐものだと教えてくれた
男は惚れるところに価値があるのだと 愛とは一途なのだと
だから俺は彼にすべてぶちまけようと思った
嫌われていても、本当の言葉を伝えようと思った


249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 08:00:44 MvLkWeQB0
パスワードを入力して、ワールドを選択して、いつものサーバーに接続して、夏影をダブルクリックした
俺はいつもの草原の木陰に降り立った 彼を探そうと思った 彼がいないかもしれないなどということは微塵も考えなかった

ふと見ると、彼がそこにいた 座って、チャットを出していた

俺は少し戸惑ってからチャットに入室した
数秒してからウィンドウに文字が打ち込まれた
「おかえり」と


259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 08:08:39 MvLkWeQB0
俺は固まった 返答に窮した いつかの俺みたいだった

しかしそんな様子の俺にはかまわず彼は言った

「今日はどこへ行こうか」

俺は困ったが、彼はやはりかまわずに勝手に行き先を決めてしまった
狩りをしながら 俺は言った 全部ぶちまけた 洗いざらい曝け出した
彼は舌を出して首を横に振るモーションを出して言った
「そんなこと気にしてないよ」
俺は尋ねた 裏切ったことに怒ってないのか、と


267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 08:16:14 MvLkWeQB0
彼は言った
本当のところを言うと少し残念だ、と
自分が恋した女の子はコンピューターの中にしかいないのだから、と
パソコンの中のAIに恋してしまう漫画の主人公みたいだ、と
でも、本当は男なのにネットではこんなに素直で可愛い女の子になるんだね、って
俺は何度も感謝の言葉と謝罪の言葉をつぶやいた ありがとう、ごめんなさい、と
彼はこうもいった
男の子がネットではかっこいい女騎士になって、恋をするなんて、SF小説みたいだ、って

ふたりはSFの主人公だったのだと思う
新しい時代の新しい恋愛の形だと思う

彼とは男だと分かった後も何度も愛をささやきあった
チャHもした ネットで何度もデートした 楽しかった


274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 08:22:20 MvLkWeQB0
俺は女性として魅力的だったのだろうと思う
鏡のように相手の好みの女性になれるのだから
女性よりも高次元の存在なのだろう

だが、川が流れ、風が吹き、雲が旅をするように別れがやってくるものだ
始まりのある物語には必ず終わりがある
そんな不思議で倒錯的で情熱的な恋にも終わりが来た

彼は本当の女の子と仲良くなったのだ

浮気、とか、そういう感情は不思議と湧かなかった
逆にホッとしたような気がした
少し幸せで空虚だった


281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 08:29:07 MvLkWeQB0
会う回数も減り、二人とも少しづつ現実に覚めていった
ログインして、彼が木陰にいなかった日、wisを入れようとしてふと思った

もう、いいのではないだろうか?

俺はありったけの金を使って、着飾って、教会でそのスクリーンショットを撮った
それと、彼との思い出のスクリーンショットををCDに焼いた

そしてそのままログアウトしてアンインストールした
それから、二度とログインしていない

今も夏影は管理会社のサーバーの電子の海の底で眠っているのだろう
あの瞬間をとどめたまま あの恋の記憶を持ったまま 俺の身代わりになって


288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2005/06/01(水) 08:33:26 MvLkWeQB0
('A`) 恋は性別を超越します それをネットは可能にしました そして俺はホモじゃない 不思議な体験でした


ニュー速VIP 某スレより


コメント
この記事へのコメント
わかる気がするわ
2008/08/28(木) 22:43:14 | じゃが | #GNpDnBoc[ 編集]
銀髪の剣士が可愛かったまで読んだ
2008/08/29(金) 00:25:57 | DS | #-[ 編集]
このコピペもらうね
2008/08/29(金) 00:56:14 | じゃが | #GNpDnBoc[ 編集]
>じゃがさん
似た経験があったんですねー。
そちらのブログでのコメントを見たら
何だか切なくなってしまいました。。

>DSさん
4行しか読んでないじゃんw
2008/08/30(土) 21:51:58 | 紅葉葵 | #YVQqhxY2[ 編集]
相手が男か女か、会ったことないから確かな事はしらないけれど。。。
似たような経験あります。

最後まで行ってないけれど(ボソボソ
2008/08/31(日) 19:47:46 | ryme | #zlAQJbYM[ 編集]
>rymeさん
似た経験おありですか。。
最後まで、はちょっと特殊な例ですねw

私も似た感じの経験はあるのですが、
わがまま言い過ぎたせいで終わっちゃったので、
相手に申し訳ない限りです。。
2008/09/01(月) 01:51:17 | 紅葉葵 | #YVQqhxY2[ 編集]
何だかとても上等で、壮大な小説を読み終わった気持ちになりました。
ある文庫本の登場人物に倣って著すなら、

冷蔵庫で冷ましたホットハーブティーのような読後感…薫るハーブの爽やかさと微かな甘味。
それなのに温かかったハーブティーが冷めてしまった独特のえぐみが遅れて喉に残ります。
それでも飲み干した後に鼻を通る冷たく気持ちいい風がまた飲みたいと思わせます。
2011/01/08(土) 23:31:17 | kiri | #-[ 編集]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2012/07/23(月) 19:12:21 | | #[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。