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923 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/05/04(火) 18:19:32 ID:7GPMI0RK0
俺が住んでた町で昔、木登りブームがあった。
とにかく地区の小中学生がこぞって手ごろな木を登り、その速さを競ったりする奴だったんだが
雪が降り始めた中二の秋の終わりごろ、同級生だったTが「伝説を作る!」と宣言し
突然、それまで誰もてっぺんまで登れなかった、町で一番高い木(十数メートルくらい)に挑戦した。
近所の子達や友達が見る中Tは快調に登り、ついに三分の二ぐらいの所まで登った。
しかしその時、両足を乗せてた枝が折れて地面にまっ逆さま。Tは左腕骨折してしまった。
落ちてしばらく痛みに悶えてて、救急車を呼んだ頃にTは冷静さを取り戻したが、唐突に登ってた木を罵倒し始めた
Tがレギュラーだった野球部の大会を控えてて、なおかつ伝説を直前でつかみ損ねたという状況が重なり、怒りの矛先を木にぶつけたのだ(完全なる自業自得だが)
怒りに任せて、「ふざけんな!」とか「枯れろ!」、「死ね!」、「クソが!」などなど。
結局救急車に乗るまでギャーギャー叫び続ける始末。ほかの皆はなんともやり切れない気持ちでその場を引き上げた。
だだ、Tの嵐のような罵倒の中で一際多く叫んでたのが「消えろ!」という言葉。

それから一週間経ったある朝に、その木が突如として消えた。
夜のうちに倒れて雪に埋まったのではないかという話があったが、風も何も無く雪がただしんしんと降っていた夜に倒れたとは考えられない。
第一あたりを探しても、木はかけらひとつ見つからなかった。春になって雪が溶けても。
言霊って奴が働いたのかなと今では思う。




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